top of page

スモールステップを進めるときに使えるカード類

場面緘黙をもつ子どもへの有効な介入として、エクスポージャー法とトークンエコノミー法がよく使用されます。

安心できる環境が整い、子どものエネルギーがたまり、子ども自身が発話にチャレンジしたいなという気持ちになってから、発話に関連するエクスポージャー法を用いましょう。エクスポージャー法とは、不安を感じる場面(人・場所・活動)に直面することでその状況に慣れていき、不安や緊張が軽減することを目指す行動療法の1つです。

子どもの意欲を保つには、トークンエコノミー法が効果的です。トークンエコノミー法とは望ましい行動を増やす(強化する)ためにトークンと呼ばれる報酬(ごほうび)を与えて、報酬が 一定の量にたまったらより具体的な報酬を与える方法です。

​※ 下記より、PDFやwordをダウンロードできます。

トークンエコノミ―法に使えるカード

 

おはなし記録2週間シート PDF項目空欄PDF

子どもの発話の目標と発話の回数や状態を記録し、発話の強化を行うためのシートです。○印や発話回数を記入し、目標に達すれば子どもに報酬(シールやごほうび)をプレゼントします。まず1週間記録した結果に、1つ足して難しくした目標を設定し、ごほうびは何がいいか子どもと話し合いましょう。ごほうびは、大中小を設定する方法があります[例:家族以外と○回以上話せたら小ごほうび(100均1個買い物・ゲーム時間○分増)、学校で○回以上話せたら中ごほうび(お菓子や文房具やカード)、全項目で○個以上で大ごほうび(外食やおしゃれ品など)]。達成したら次週は目標の回数が1つアップするか項目を難しくします)。連絡帳の最後に貼って、担任の先生と子どもの学校外での頑張りを家庭と共有し、学校での発話について記録をお願いすることもできます。項目が空欄のシートの方は、子どもの状態に合わせて項目を記入できます。家庭内のあいさつや、お手伝いなど発話以外の「増やしたい行動の強化」に用いることもできます。​

エクスポージャー法(+トークンエコノミー)に使えるカード

 

■おはなしチャレンジカード (公立小学校教諭 吉本悠汰先生作)PDF

 

このカードは、担任など相手に、かすかな声で受け答えができるようになってきた子を対象とし、学校で発話できる相手、場面を増やすために作成しました。

絵の完成を目指しながら、スモールステップに楽しく取り組めるようにしてあります。

「おはなしチャレンジカード」の使い方  

     (1)はじめに (2)注意点 (3)カードの使用イメージ (4)カードの使い方 (5)ピースの作り方・使い方 

                (6)裏面貼り付け用紙

                                                                                                                                                                        おはなしチャレンジカード

                                                           (編集可能word) 

 

 

 

 

■九九がんばりカード (公立小学校教諭 吉本悠汰先生作)PDF

九九という「活動」を行い、「人」と「場所」の設定をステップアップしていくためのカードです。

このカードの「人」の設定を「親」や「兄弟」に変更したり、「場所」の設定を「放課後の教室」や「電話」に変更したり、「活動」を「音読(1行ずつ読む活動がお勧めです)」に変更して使用できます。今すでに話せている場面を起点に、新しい「人」か新しい「場所」を設定していくのがコツです。

                                                            

                                                            

                                                            九九がんばりカード 

                                                             ( 編集可能word)           

 

エクスポジャー法を行うときの「活動」で利用できるカード

 

■質問カード (公立小学校教諭 吉本悠汰先生作)PDF

先生や友達の前で、九九や音読など決まったセリフがある発話ができたり、小さな声で単語での会話ができる子どもが、もっと先生や友達との会話を増やしたい時に用います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「活動」として、教科書音読やしりとり、なぞなぞ、UNOやトランプを用いて、発話を促すのもよい方法です。

教科書音読は1人1文ずつ、順番に読みます。大人はたどたどしく読みます。

しりとりは絵がのっている あいうえお表をおいたり、大人にはハンデをつけるとよいでしょう。

なぞなぞ本、UNOやトランプを用いて、発話を促すのもよい方法です。

以下は紹介です。amazon等からご購入ください  

 

■「UNO」

  カードを出すときに毎回「色と数字」「パス」なども必ず発話するルールにします。

 

■「タコス アクションカードゲーム」

  一人ずつ「タコス」「ネコ」「ヤギ」…と言いながらカードをめくり、言ったものと同じイラストが出たら、即座にカード

  をタッチするゲームです。言う単語が決まっていて、たのしい楽しいゲームです。

​■「グランディング ふわふわのくま カードゲーム」

   くまの数を数えながら手札を出していきます。話すことは「数字」のみです。

 

■「 うんちしたのだあれ?(Who Did It?)」ブルーオレンジ

      決まったセリフ文を言い換えるため、単語から文へと発話を長くできます。

 

 

■「わたしはなあに?  カードゲーム」     学研ステイフル(Gakken Sta:Ful)    

   質問に答えたり、質問を考えたりできます。

   最初は、頭にカードを貼るのではなく、相手に見せないように手でもつ方法で使用することをお勧めします。                                                

■「えらんで きめて つたえるゲー すきなのどっち?」​ 筑波大学附属大塚特別支援学校 佐藤義竹教諭考案

   2つの選択肢から選びます。「〇と△、どっちが好きですか?」と質問して、相手が「〇です」と選びます。

        質問役を順番に行うのがお勧めです。答や選択肢に「わからない」「どちらも」などをいれるのもよい方法です。

   簡単に言えるようになったら、さらに理由も言うことにすると難易度があがります。   

                           ​      

 

■「おもしろ なぞなぞ かるた」アーテック

  かるたとしてではなく、なぞなぞカードとしての使用がお勧めです。「それは何色ですか?」「動物ですか?」

  「何文字ですか?」「ヒントください」などと質問したり、それに答えたりします。

 

 

■「きいて・はなして はなして・きいて トーキングゲーム」tobiraco

  家庭でまず実施して答えられたカードを、新しい場面(人・場所)でチャレンジするとよいでしょう。

■「しつもんブック100」tupera tupera (著)​ 

       質問集としてお勧めです。英語の質問も掲載されています。日本語よりも英語の方が緊張が下がり発話しやすいこどももいます。

bottom of page